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「小さな家だからこだわれた素材と設え」プロの技 [おとなスタイル]
2017年02月07日(火) 09時00分配信
ハウスメーカーの分譲地に佇む中山邸は、工務店勤務の中山総一郎さんと建築家の伊礼智さんがタッグを組んで形にした家。設計の参考は、素朴な琉球王朝ゆかりの住まいである「銘苅家(めかるけ)」。小さな家だからこだわれた素材や設えを教えていただきました。
価値観は変化するもの、家づくりは長い目で見る
「我が家のようにコンパクトな家は床、天井、壁などの距離が人と近くなる分、素材選びも大切なポイントになってきます」
そこで中山さんは、昔ながらの日本家屋のように、住まい手と一緒に経年変化していく自然素材を、多く使うようにしています。外壁と内壁には調湿や消臭機能もあり、空気を清浄に保つ火山灰を。床材には足あたりのいい無垢の赤松を使用しています。また、人の手が触れやすい玄関やキッチンカウンターの天板に無垢材を使うなど、家全体の手触りの良さも大切にしています。
「無垢の木と相性のいい空調には、私自身が長年取り組んできた自然エネルギーを利用しています」
そこで中山さんは、昔ながらの日本家屋のように、住まい手と一緒に経年変化していく自然素材を、多く使うようにしています。外壁と内壁には調湿や消臭機能もあり、空気を清浄に保つ火山灰を。床材には足あたりのいい無垢の赤松を使用しています。また、人の手が触れやすい玄関やキッチンカウンターの天板に無垢材を使うなど、家全体の手触りの良さも大切にしています。
「無垢の木と相性のいい空調には、私自身が長年取り組んできた自然エネルギーを利用しています」
冬は軒先から新鮮な空気を取り込み、屋根で暖め床暖房に。夏は夜間放射冷却現象を利用して屋根で空気を冷やし、涼風を取り入れます。このシステムが家全体の温度を一定に保つ、「温度のバリアフリー」を実現。しかも、暖房エネルギーの約40%をカバーでき、省エネもかなえています。
「人間の価値観は、年齢や子供の成長などとともに変わっていくもの。だから、私は長い目で見て、快適な箱となる家づくりを提案しています。家に100%の満足感を求めるのではなく、暮らしながら自分を家に合わせることで満足感を高めていってほしい。ときに、諦めも必要です。私も自分の家づくりを通し、そのことを体験しました。我が家の場合、家をひとまわり小さくしたら予算に余裕が生まれ、いい材料が使えるようになり、その分、心地よさの質も上がりました。欲張らず、我を出しすぎないことが、いい家づくりのコツだと思います」
我を出しすぎない。
「家と環境に自分を合わせる」ことで、
小さくても気持ちのいい家に。
『おとなスタイル』Vol.5 2016秋号より
(撮影/森泉匡)
我を出しすぎない。
「家と環境に自分を合わせる」ことで、
小さくても気持ちのいい家に。
『おとなスタイル』Vol.5 2016秋号より
(撮影/森泉匡)