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再婚を経ての実息子の結婚式。招待客はどうすべき? [mi-mollet]

2017年01月13日(金) 17時30分配信

hitominさんからの質問
Q.再婚しているため、息子の結婚式に誰を招待するか悩みます

こんにちはいつも金子さんの回答を聞いて深いなと思っています。私も17年前に主人をがんで亡くしました。当時10歳だった一人息子を必死で育てました。私は今の主人と縁があり、息子が20歳のときに再婚しました。今は幸せです。実は息子が来年秋に結婚することになりました。親としてこれほど嬉しいことはありません。前の主人には2人の妹がおり、それぞれの子供たちの結婚式に私も息子も呼ばれました。そのとき私はまだ再婚していませんでした。今の主人にも姉と兄がいます。息子からしたら、一応おじさんとおばさんです。前の主人の姉妹とは、義母が亡くなったお葬式や回忌で顔を合わす程度のお付き合いです。今は現主人の親族との付き合いが主になっています。ただ息子は、どちらのおじさんおばさんともあまり交流はありません。今度の結婚式におじさんおばさんとも呼ばないで、いとこだけを呼びたいと言っています。前の主人の姉妹は息子の結婚式をとても楽しみにしていました。お呼びしないことは失礼にあたるのでしょうか?お断りするには何と言えば失礼に当たらないでしょうか?母親の私がどこまで出席者の問題に口を出したら良いのでしょうか。基本的に息子たちの思う通りにさせてあげたいと思っております。

特別ゲスト 金子稚子さんの回答
A.未熟であろうが「自分で決めなさい」と見守る。それが独立であり、結婚だと思うのです。

息子さんのご結婚、おめでとうございます。

その結婚式に誰を呼ぶかでお悩みとのことですが、まず、結婚式は息子さんのものである、ということを意識されたほうがいいと思います。そして息子さんは、おじさんおばさんとは交流がないから仲の良いいとこだけを呼びたい、と言ってらっしゃる。だったら、思う通りにさせてあげたら良いのではないでしょうか。

身も蓋もないことを言ってしまいますが、前のご主人の筋のおばさまたちにとって、血縁者は息子さん。hitominさんとは、血縁ということから見れば赤の他人です。ですから「自分には蚊帳の外の問題」と受け止めて、息子さんに委ねれば良いと思うのです。そのうえで、どちらのご主人の筋であってもおじさまおばさまたちには、「私はお呼びしたら?と言ったのだけど、息子が決めたことなので……」とご説明してはいかがでしょうか?

ただ息子さんはまだお若いので、呼ばなかったらどうなるかというリスクまでは想定できていないと思います。そこは、hitominさんが提示してあげてください。「怒るかもしれないよ、縁が切れるかもしれないよ、いいのね?」と。でも、「だから呼んでおいたら?」とまでは言わないことが大事です。若い二人に気づくチャンスは差し出すけれど、答えは押し付けない。どんなに息子夫婦が未熟だろうが、どんな結果が想定されようが、「あとは二人で何とかしなさい」と手は出さずに見守る。未熟さゆえに失敗しても、それを受け止めて次に進んでいく。それが独立であり、それが結婚というものではないでしょうか。

もちろん、おじさまおばさまに礼を尽くすことは大事です。結婚式には呼ばなかったとしても、あらためて食事の席を設けるとか、または結婚式の写真を見せるとか、そういった時間は設けたほうがいいでしょう。息子夫婦が乗り気でないなら、そしてhitominさんが望むのならば、ご自分だけで何かすればいいと思います。お一人でご挨拶に行くなり、手紙を送るなり。

嫌がる息子を無理矢理連れていっても、今後の関係が悪くなってしまいます。Hitominさんにとって一番大事なのは、息子夫婦との関係だと思います。今後息子夫婦とどう付き合っていきたいか、そこをしっかり考えて行動なさってもいいのではないでしょうか。何事もスタートのときの対応って本当に大事で、してほしくないことをされてしまうと、その後もずっとわだかまりが残ってしまうものです。とくに冠婚葬祭は、取り返しがつかないことになることも。大人になればなるほど、意識して適度な距離を取ることが大切だと思います。

そうやって誠意を尽くしても、「今さら何よ!」と冷たい態度を取るようなおじさまおばさまなら、放っておいてください。マナーを気にして、無理に付き合い続ける必要はないと思いますよ。人間関係というのは、心にもないことをしようとするとおかしくなる、私はそう思っているのです。健康なときは、なかなかそれが自覚できません。でも、病気をしたり死を目の前にしたときというのは、自分の本当の心をごまかすことができなくなってきます。だから、冠婚葬祭などの大きなライフイベントのときは、貴重なトレーニングの機会でもあると思うのです。

いかがですか?
金子稚子さんの回答、ぜひご参考になさってください。

PROFILE

金子稚子(かねこわかこ)
1967年生まれ。終活ジャーナリスト。終活ナビゲーター。一般社団法人日本医療コーディネーター協会顧問。雑誌、書籍の編集者、広告制作ディレクターの経験を生かし、死の前後に関わるあらゆる情報提供やサポートをおこなう「ライフ・ターミナル・ネットワーク」という活動を創設、代表を務めている。また、医療関係や宗教関係、葬儀関係、生命保険などの各種団体・企業や一般向けにも研修や講演活動もおこなっている。2012年に他界した流通ジャーナリストの金子哲雄氏の妻であり、著書に『金子哲雄の妻の生き方~夫を看取った500日』(小学館文庫)、『死後のプロデュース』(PHP新書)、『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法』(河出書房新社)など。編集・執筆協力に『大人のおしゃれ手帖特別編集 親の看取り』(宝島社)がある。

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