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「ご機嫌な暮らしがここに」しみじみ味わい、学びも楽しい この冬のおすすめ企画展 [おとなスタイル]

2016年12月22日(木) 18時00分配信

伝統工芸品に触れられるチャンスです

時代が変わっても使い続けることができる伝統工芸品。その中でも“特別感”がある漆器は、お正月に使いたいアイテムのひとつ。おとな世代の“ご機嫌な暮らし”に取り入れたい漆器を中心に、手仕事の企画展プロデュースなどを手掛けている田中敦子さんがおすすめする企画展をご紹介いたします。

毎日使える漆の器を愛情豊かに伝える場所

オーナーはエッセイストの高森寛子さん。使い手の目線で手仕事の魅力を伝えてきた人だ。その途上、縁あって10坪ほどの空間を書斎兼ギャラリーに。産地や作家の漆器をこつこつと取材し、18年が経った。
オープン当初、漆器を取り巻く環境は、「輪島など産地の後継者不足だけでなく使い手の後継者も不足していた」という。

漆器はハレの日の道具、手入れがやっかいという偏見があり、敬遠されていたのだ。「取材の中で、使ってこそ味が出るふだん使いの漆器を生活者の目線で伝えなければ、と思うように。ギャラリーでは、使ってみたい新しい漆の道具も提案してきました」
今進行中なのは、おせち料理の代名詞・お重こと重箱の新しい形、“繋ぎ箱”。
「私にとって総決算的プロジェクト。漆器のある生活がより広がればうれしいですね」

買い足せて、組み合わせを楽しめる重箱は魅力的。

■スペースたかもり
1998年オープン。桜並木で知られる播磨坂や小石川植物園にほど近く、人気和菓子店・一幸庵の3階にある。12月15日(木)~24日(土)[ 日曜休]には、高森さんが4年をかけて実現させた“繋ぎ箱”の企画展が。3名の職人が協力し、家族や予算に合わせて買い足せる重箱を。積み木のように組み合わせを楽しめる。

東京都文京区小石川5-3-15-302
12時~18時 不定休

注連縄と新羅凧

■福岡 工藝風向
12月16日(金)~30日(金)

日本各地の伝統的な注連縄(しめなわ)が大集合。福岡在住の鈴木召平さんが作る新羅凧に加え、今回は染色作家・大木夏子さんによる弓なり凧も。
今の住空間に映える素朴な手仕事で、年迎えのインテリアを楽しみたい。
選者・田中敦子さん[ 工芸ライター]
たなかあつこ
工芸、きもの、日本文化をライフワークに、書き手、伝え手として活動。手仕事の企画展プロデュースも手がける。近著は『きもの宝典―きものの花咲くころ、再び』(主婦の友社)
(撮影/浜村達也)

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