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定年後じゃなくてもイイ!夢を実現する “きっかけ” [おとなスタイル]

2016年11月18日(金) 09時00分配信

和モダンなギャラリー

大手広告代理店を早期定年退職、西宮から京都へ移り住み、念願のギャラリーをオープンした柳瀬さん。夢を現実にしたそのきっかけを教えていただきました。
“すべてはこの漆椀からはじまりました。”

赤木明登さん作の正法寺椀。「人生を豊かにしてくれた大切な器です」

“すべてはこの漆椀からはじまりました。”

京都にギャラリーを、開業した理由


「9年前にこのお椀を手にしたときのうれしさは、今でもはっきりと覚えています」と柳瀬佳代さん。

柳瀬さんの人生に大きな影響を与えたのが、塗師・赤木明登(あきとさん)のお椀です。当時、柳瀬さんは西宮在住、大手広告代理店勤務で多忙を極めていました。同じお味噌汁でもこのお椀で飲むと全然違う、それが心のゆとりにつながり、ていねいに暮らすきっかけになったそうです。これが転機となり、学生時代を過ごした京都に住みたい、と思うようになりました。

「定年後にできれば、と考えていたギャラリーも町家を改築して始めればいいことに気づきました」

柳瀬さんが住む前は、西陣織の職人の工房だったそう。 手前がギャラリー、奥の町家部分は普段は居住空間、企画展のときは展示にも利用。玄関がどちらも引き戸というのが、町家らしい。

トークイベントを機に親しくなっていた赤木さんにこれを相談したところ、建築家の中村好文さんを紹介され、夢はどんどん現実に。

高い天井が気持ちいいギャラリー。天井裏に隠されていた立派な梁が、アクセントに。 ここは、かつて西陣織の作業場だったそう。

「私の人生を豊かにしてくれたこうした経験を、ひとりでも多くの人と共有したい、と思いつくったのがこのギャラリーなんです」

企画展開催中は公開される店の間。町家ならではの空間が作品を引き立てて。

偶然、手にした小さなお椀が、ひとりの女性の暮らしや生き方を大きく変えるきっかけに。
家づくりのこと、出会った人のことなど、この町家には素敵な物語がたくさん詰まっています。
■Profile
柳瀬佳代さん
やなせかよ ギャラリーやなせ主宰 55歳
大手広告代理店を早期定年退職し、京都に移り住む。町家を改築し、念願のギャラリーを今年4月に開業。オープン記念の展覧会を、柳瀬さんの人生を変えるきっかけとなった塗師の赤木明登さんの器で飾りました。

京都市北区紫野南舟岡町61-28
詳しくはFacebookを。
写真は、4月に行われた赤木明登さんの作品展示の一部です。

『おとなスタイル』Vol.42016夏号より
(撮影/石川奈都子)

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