• > 大草直子・カジュアルの新ルール「曖昧色をこわがらない」 [mi-mollet]

大草直子・カジュアルの新ルール「曖昧色をこわがらない」 [mi-mollet]

2016年07月15日(金) 17時00分配信

一見難しそうなワントーンスタイリングも、リブニット×ドライなコットンと質感を変えることでメリハリが生まれます。 撮影/押尾健太郎

私も大好き、みんなも大好きな、カジュアルスタイル。その考え方や、色合わせや、定番のアイテムなど、30代半ばで、やっと手にしたであろう(私はそうでした)セオリー。けれど、一生共にできるものではないことは、ほとんどの人がわかっているのだと思います。シンプルなTシャツに洗いざらしのジーンズ、足元はスニーカー。こんなスタイリングは、30代のその頃は「シンプルで素敵」だったのが、今では「地味で無個性」になっているのです。自分が変わり、気持ちが変わり。この変化を受け止める服が同じであっていいわけがありません。新しい、カジュアルを考えます。その理論や考え方を今、手に入れられたら、きっとこの先のおしゃれがうんと楽になるはずです。

Rule「曖昧色をこわがらない」

ベージュやカーキ、グレーやオフホワイト。1つ1つの色の性質が立ちすぎない、かつ、隣と色との境界線がぼんやりしている――こんな曖昧色のスタイリングは、実は大人にしか似合わないおしゃれ。その理由は3つ。

1つ目はゆるやかな甘さを重ねた素肌の質感があるから。水をも弾くようなパンとした肌ではなく、しっとりと湿度を内包した肌は、曖昧色をラグジュアリーに見せてくれます。

そして2つ目は、首筋やデコルテにできる「影」。20代や30代では着こなせなかった色を、ドラマティックに見せてくれるのです。もちろん、こうしたスタイリングのときは、首筋、デコルテを隠さないように。例えばベージュのタートルネックは、もう自分の人生には必要のないもの、と考えたほうが良いくらい(笑)。

そうそう、3つ目は? それは「私たち自身のキャラクター」。たくさんの経験を重ね、強く際立つキャラクターが、一見地味な色を味方につけるのです。色が自分の前に立たない。わかりやすいブランドマークが自分より目立つ――そんな着こなしではなく、あくまでも主役は自分。これが、キーワード。

くすんで見えるのはもちろん避けたいから、髪には「艶」を、そして爪かくちびるには「色」を。地道な色を着こなすために、服ではなく自分に時間と愛情をかける。それも、もしかしたら大人にしかできないことかもしれません。

【関連記事】

NEWS&TOPICS一覧に戻る

ミモレ
FRaU DWbDG
  • FRaU DWbDG
  • 成熟に向かう大人の女性へ
  • ワーママ
  • Aiプレミアムクラブ会員募集中!

このページのTOPへ戻る