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スタイリスト・地曳いく子さんと考える 50代からのおしゃれ術 [おとなスタイル]

2016年06月12日(日) 09時00分配信

50代からのおしゃれ術

「去年の服が似合わない」「鏡を見ると落ち込む」「何を買うべきかわからない」とあらゆる年代から相談を受ける地曳さん。
特におとな世代は体型や体調も変化し、似合うものが激変する〈おしゃれ思秋期〉です。
おしゃれのプロ地曳さんが経験し、現在実践中の〈思秋期〉の乗り越え方、本音のおしゃれ術の大特集です。
失敗、反省続きだったから、見つけられた「50代からのおしゃれ術」

バスの中で80歳ぐらいのおばあちゃまが「流行色は◯◯なのよ」と話していました。おしゃれ心は一生現役ねと微笑ましかった。と地曳さん。年齢肌に艶を与える色をトップスに選ぶのも、賢い大人の知恵です。

失敗、反省続きだったから、見つけられた「50代からのおしゃれ術」

長くファッションに携わってきた私も、50歳をすぎた頃、鉄板のつもりだったワンピースを着て愕然とし、新しい服を買いに行っては鏡を見て落ちこみまくりました。家にはデパートのように服があふれ、店には最新のアイテムが並んでいるのに、その時の私を助けてくれる服が見つからなかったんです。プロなのにおしゃれの危機を迎え、まず考えたのが、「残されたおしゃれ時間」を計算すること。私は56歳ですから、いまと同じ気力と体力でおしゃれができるのも、残り10年くらいでしょうか。
その貴重な時間に、何が似合うかしら? とイチから自分探しを始めるのは無謀だし、いまさら無駄!
50代は、本当はおしゃれの円熟期です。いままで培った“似合うもの”“好きなもの”を極めて、得意分野を伸ばしていけば欠点なんて吹き飛んで、自分らしい魅力が出せる。それこそが若い時にはできなかった、おとなの勝負の仕方だと思います。
そのために大切なのは、似合わない服を捨てること。捨てることで、自分のスタイルがはっきりします。これがいま、私が実践中の「おしゃれ術」。ただし、注意点がひとつ。自分の世界にこだわりすぎないこと! 時が止まった人になってしまいます。自分の世界を見直しつつ、つねにバージョンアップすることが大切です。
自分らしさを見直して、ワードローブを整理する具体的な方法は、追ってご説明します。また、この春限定のおとなのおしゃれ実践編も、たっぷりとお届けしますね。
ワードローブって人間関係と同じ。捨てられない、着まわせないスパイラルにハマったら

服の予算分で、上質なトレンド小物を。ダンガリーシャツ、ニット、ジャケットに合わせて毎日使えば、すぐに元が取れますよ。

ワードローブって人間関係と同じ。捨てられない、着まわせないスパイラルにハマったら

「もったいなくて服を捨てられない」と言う人ほど、「ぼんやりした着こなし」をしています。これは余分なものが多すぎて、似合うものや必要なものが霞(かす)んでしまうから。 人が管理できる数には限界があるといいます。人間関係がまさにそうですが、同じことが洋服にもいえるのです。広げすぎて身動きが取れなくなったら、無理に動かず、しばらく静観するのも手。スパイラルにハマっていると気づいた時点で、出口はもうすぐそこなのですから。
持ちすぎるとおしゃれから遠のく。目指せ、新陳代謝のいい着こなし

昔の重たいバッグの代わりに、今なら軽やかなバッグを。おしゃれの新陳代謝を高めてくれます。

持ちすぎるとおしゃれから遠のく。目指せ、新陳代謝のいい着こなし

一生懸命、整理して、新しく買い足しているはずなのに“明日、着る服がない”原因は、上澄みだけを入れ替えているからかもしれません。まずは奥底に長年蓄積した堆積物を掃除すべき。その堆積物の正体とは、長年愛用している自分の定番アイテム。この基本を更新しないと、どんなに新しい水を入れても、ワードローブ全体がすぐに古臭くなってしまうんです。衣替えは、ワードローブを見直すチャンス。古い定番を捨てれば、いまどきの定番が入ってきます。根底から入れ替えて、おしゃれの新陳代謝を活発にしましょう!

<地曳いく子さん プロフィール>
1959年、東京生まれ。青山学院中等部卒、文化学院美術科卒。数々の女性ファッション誌で活躍するキャリア30年のベテランスタイリスト。『50歳、おしゃれ元年。』(集英社刊)、『服を買うなら、捨てなさい』(宝島社刊)など、著書も多数。
おとなスタイルVol.3 2016 春号

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