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名医が注目する骨粗鬆症に有効な最新治療法とは? [おとなスタイル]

2016年05月19日(木) 09時00分配信

SERM(サーム)は閉経後の女性に適した治療薬です

「骨粗鬆症の治療では、年齢や骨代謝の状態に適した薬剤を選択することが重要」と太田博明さん。
例えば、65歳以降は、ビスホスホネート製剤がよく使われます。半年に1回の皮下注射で骨密度が最も増える治療薬(デースマブ)も出てきています。
閉経後、早期に骨粗鬆症を発症した場合は、更年期障害の治療も考慮して、エストロゲン製剤も使われます(HRTを含む)。ただし、エストロゲン製剤は長期投与のリスクも指摘されているため、太田さんが注目するのが、「SERM」と呼ばれる薬剤。

「かかりつけ医の気づきが、検診や治療のきっかけになることもあります。」

「SERMは、骨量を増加させる、脂質代謝を良好に保つ、乳がん・子宮体がんリスクを増加させないなどの利点があり、閉経後の女性にとって、非常に使い勝手がいい薬剤です。HRTでは、子宮体がん発生予防のためにエストロゲンに黄体ホルモンを併用しますが、その代わりにエストロゲン(結合型エストロゲン0・45mg)とSERM(バセドキシフェン20mg)の合剤(製品名デュアビー)が米国では使用可能です」
治療薬が増えている一方で、骨粗鬆症検診率や受診率は低く、十分な予防策や治療が行われていない現実も。
「かかりつけ医の気づきが、検診や治療のきっかけになることもあります。骨のことも一緒に相談を」

<太田博明さん プロフィール>
日本の女性医療分野をリードしてきた婦人科医。国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授、山王メディカルセンター女性医療センター長。日本骨粗鬆症学会前理事長、日本女性医学学会監事、日本抗加齢医学会理事。
おとなスタイルVol.2 2015冬号より

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